美穂-347
(これ、別れた奥さんの物かしら? それとも、彼女の? たまに、遊びに来るお嬢さんのかしら~)
服を触ったり、躰に当てたりしながら、サイズは美穂の着られる9号だわ…"何故、値札が付いてる…誰が着るの?"
美穂はキツネにつままれた様に、また、立ちすくんでいた。
この時はまだ、田嶋の処に居座るつもりはないが、買い物に外出するにしても、喪服では気分が重いし、部屋着も男物のTシャツとショーツでは、恥ずかしいと思っていた。
(ちょうどいいわ、ちょっとだけ貸して貰えるか頼んでみましょう~)
まずは、部屋着を物色し、足首まであるロングスカートと花柄のプリントされている長袖のTシャツを素肌に着てみた。