O嬢の物語
O(コリンヌ・クレリー)は恋人のルネ(ウド・キア)に命じられて、ロワシーの館に入った。Oの前に二人の女が現われ、Oの衣服を脱がせ、丹念に体を化粧し、ヌードのまま首輪と腕輪をかけた。そして後手にして四人の男たちの前に連れ出した。その中の一人はルネだった。
男たちはしなやかなムチを持っていた。一人がライトを持ち、みなでOの体をながめまわし、その中の一人がいきなり後から彼女のなかに押し入ってきた。四人が交互にOを犯すと、ついでOに腕輸をかけ、ムチがしなった。
Oは自分の部屋に戻され、一人になると、暗闇の中で感じた。恐怖のなかにこんな甘美な思いがあり、甘美がなぜ恐怖なのかと。その夜、暗闇の中で、Oはピエール(ジャン・ガヴァン)という召使にムチで打たれた。何週間が過ぎたろうか。
ルネが迎えにきて、Oが館から出る日がきた。ファッション・カメラマンとしての生活が始まった。ジャクリーヌ(リ・セルグリーン)というモデルが、Oを悩ましい眼でみつめていた。ルネとの逢瀬も以前のように続き、ある日、ルネは彼女をステファン卿(アンソニー・スティール)に引き合わせた。
ルネと彼は幼いときにルネの母に一緒に育てられ、血はつながっていないが兄弟同然だといった。“ぼくたちは何でもわかち合うのです"といい、Oさえも共有できるのだといった。Oがステファン卿のもとで体験したものは、それまで彼女がロワシーで得たものとはまた別の世界のことのようでもあった。
つまりOは、共有という言葉を通して彼女自身の意志によってルネとステファン卿にある権利があることを認めたのだ。その権利とは、彼らが思いのままにOを自由にすることであり、Oを鎖につなぐ権利だった。
そしてやがて、Oは真の主人が誰であるかを悟るようになった。徐々にステファン卿は、ルネがOに対してもっていた権利を行使し始め、ルネは次第に二人の前から姿を消し始める。Oはいつの間にか、ステファン卿がいとおしく、彼に愛され、彼によってめちゃくちゃに傷つけられることを望むようになっていった。
男たちはしなやかなムチを持っていた。一人がライトを持ち、みなでOの体をながめまわし、その中の一人がいきなり後から彼女のなかに押し入ってきた。四人が交互にOを犯すと、ついでOに腕輸をかけ、ムチがしなった。
Oは自分の部屋に戻され、一人になると、暗闇の中で感じた。恐怖のなかにこんな甘美な思いがあり、甘美がなぜ恐怖なのかと。その夜、暗闇の中で、Oはピエール(ジャン・ガヴァン)という召使にムチで打たれた。何週間が過ぎたろうか。
ルネが迎えにきて、Oが館から出る日がきた。ファッション・カメラマンとしての生活が始まった。ジャクリーヌ(リ・セルグリーン)というモデルが、Oを悩ましい眼でみつめていた。ルネとの逢瀬も以前のように続き、ある日、ルネは彼女をステファン卿(アンソニー・スティール)に引き合わせた。
ルネと彼は幼いときにルネの母に一緒に育てられ、血はつながっていないが兄弟同然だといった。“ぼくたちは何でもわかち合うのです"といい、Oさえも共有できるのだといった。Oがステファン卿のもとで体験したものは、それまで彼女がロワシーで得たものとはまた別の世界のことのようでもあった。
つまりOは、共有という言葉を通して彼女自身の意志によってルネとステファン卿にある権利があることを認めたのだ。その権利とは、彼らが思いのままにOを自由にすることであり、Oを鎖につなぐ権利だった。
そしてやがて、Oは真の主人が誰であるかを悟るようになった。徐々にステファン卿は、ルネがOに対してもっていた権利を行使し始め、ルネは次第に二人の前から姿を消し始める。Oはいつの間にか、ステファン卿がいとおしく、彼に愛され、彼によってめちゃくちゃに傷つけられることを望むようになっていった。