美穂-475
[美穂、別嬪さんだわね~]
『すっかり、未亡人に早変わりしたな~』
「田嶋さん・志保さん・皆さん‥ありがとうございました。」
背筋を伸ばして、お辞儀をする美穂‥色っぽさが不思議とましていた。
『支度ができたし、集合時間にギリギリだから、志保、今度は三鷹市まで、また頼むな~』
「志保さん、よろしくお願いします」
『シートに寄りかかると、後ろの帯が崩れてしまうぞ‥』
「はい、こんな風に斜めになって座れば、大丈夫ですよ‥」
髪を頭の後ろにまとめると、襟足がはっきりし色っぽさを醸し出している。
首には麻縄をまわしていないから、縛られている事は、通夜にくる人達には絶対にわからない。