美穂-479
「幸子さん、ありがとう。‥ご覧になったわよね‥」
[ごめんなさい。見えたわ‥]
「後ほど、お話しするから、今は部屋まで支えて連れて行ってもらえるかしら‥」
[承知したわ。安心してね~。益々、お姉さんに魅力を感じてきたわ~]
美穂は、安堵の微笑みを浮かべながら‥幸子の手を握り締め、肩にしなだれていた。
美穂は気を落ち着かせるために、躰の力を抜き眼を閉じた。
(わぁ~美穂さんから、甘い体臭がしてくるが‥これは‥牝のにおいだわ~)
幸子は、美穂の牝の匂いを嗅ぎながら、喪服の中に縄が見えた事で、今までに見聞きしたことを頭に描き、"SM"の2文字にたどり着いた。
もちろん相手は‥"田嶋さんかしら~"と、思い描いていた。