錦織圭の4強進出♪
錦織圭が全米オープン、スタニスラス・ワウリンカ(スイス)をフルセットで破って「ベスト4」進出を決めた。
『快挙である。♪』
準々決勝のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)との試合も息詰まる熱戦だったが、小さい体の錦織が、この日も寄り切ったという感じだ。
勝った直後のコート・インタビューで、
「いちばん好きなグランドスラムで‥」
と、言っていたのが印象的だった。やっぱり、錦織はアメリカ育ちのプレーヤーなんだな、と微笑ましく思った。
セットごとの流れを数字で追うと……?
さて、ワウリンカ戦のスタッツ(数字)を分析していくと、次のようなモメンタム(試合の流れ)が見えてくる。
・第1セット 錦織のファースト・サービスの確率が悪く(44%)、一昨日に深夜2時過ぎまで戦った影響があったのか、手探りの状態でリズムをつかめず。ワウリンカが6-3で獲得。
・第2セット 錦織のファースト・サービスの確率が56%に上昇。最初のサービスが入った22本中20本のポイントを取った。一方のワウリンカは、サービスに苦しむ。錦織が安定した戦いぶりに移行する。錦織、7-5。
・第3セット 錦織が一気に波に乗る。ゲームカウント5-2と優位に試合を進め、はっきりと錦織有利の展開となる。しかし、ここからワウリンカが反撃してもつれ始める。結局、錦織がタイブレークでこのセットをモノにする。このセット、錦織のファースト・サービスの確率は65%にまで達していたが、ワウリンカがペースをつかみはじめているのが気になった。
勝負を分けた2つの数字、「8分の2」と「8分の7」。
・第4セット この試合がより面白くなったのは、ここからだ。ワウリンカが戦い方を変えたのだ。
第3セット、ワウリンカのファースト・サービスの確率は52%。エースを狙いに行き、フォルトが目立っていたのだが、このセットからスピードを抑えてプレースメント(場所)を重視し始めた。
その結果、ファースト・サービスの確率は67%にまで上昇し、アンフォースト・エラー(自分のミスでポイントを与えること)が少なくなってきた。剛を捨て、柔を選択したのだ。いい戦略だったと思う。錦織としてもなかなかブレークのチャンスが訪れず、結局、タイブレークとなる。
タイブレークではワウリンカが4-0と一気に走ったが、ここから錦織が反撃して流れが行き来する展開となり、テニスの醍醐味を味わうことが出来た。しかし、ワウリンカが押し切り、最終セットへ。
・第5セット 錦織にも苦しい場面はあった。特に第3ゲーム、15-40とブレークポイントを握られた時はどうなるかと思ったが、ここから冷静に盛り返した。
第5セットもワウリンカは極めて保守的にプレーし、確率を重視した戦い方をしていた。その証拠に、アンフォースト・エラーはワウリンカが10本、錦織が11本だった。この試合ではじめてワウリンカが錦織を上回った。
相手のセカンド・サービスと、ネットプレー。
勝負の分かれ目となった数字は、
「8分の2」と、
「8分の7」だ。
8分の2はワウリンカのセカンド・サービス時のポイント。彼の最初のサービスが入らなかった時、錦織は高い集中力を発揮した。
そして8分の7は、錦織のネットプレーの成功率。勝負どころと見てネットに出た場合、確実に錦織はポイントをモノにしている。
相手のセカンド・サービスと、ネットプレー。
勝負どころの判断、そして正確性が錦織のストロング・ポイントなのである。2試合続けて4時間以上戦い、なおこの集中力を発揮するのは並大抵のことではない。素晴らしい戦いだった。
さあ、ジョコビッジとの準決勝が待っている。
もう少し、ワクワクさせてもらおうじゃないか。
・第4セット この試合がより面白くなったのは、ここからだ。ワウリンカが戦い方を変えたのだ。
第3セット、ワウリンカのファースト・サービスの確率は52%。エースを狙いに行き、フォルトが目立っていたのだが、このセットからスピードを抑えてプレースメント(場所)を重視し始めた。
その結果、ファースト・サービスの確率は67%にまで上昇し、アンフォースト・エラー(自分のミスでポイントを与えること)が少なくなってきた。剛を捨て、柔を選択したのだ。いい戦略だったと思う。錦織としてもなかなかブレークのチャンスが訪れず、結局、タイブレークとなる。
タイブレークではワウリンカが4-0と一気に走ったが、ここから錦織が反撃して流れが行き来する展開となり、テニスの醍醐味を味わうことが出来た。しかし、ワウリンカが押し切り、最終セットへ。
・第5セット 錦織にも苦しい場面はあった。特に第3ゲーム、15-40とブレークポイントを握られた時はどうなるかと思ったが、ここから冷静に盛り返した。
第5セットもワウリンカは極めて保守的にプレーし、確率を重視した戦い方をしていた。その証拠に、アンフォースト・エラーはワウリンカが10本、錦織が11本だった。この試合ではじめてワウリンカが錦織を上回った。
相手のセカンド・サービスと、ネットプレー。
勝負の分かれ目となった数字は、
「8分の2」と、
「8分の7」だ。
8分の2はワウリンカのセカンド・サービス時のポイント。彼の最初のサービスが入らなかった時、錦織は高い集中力を発揮した。
そして8分の7は、錦織のネットプレーの成功率。勝負どころと見てネットに出た場合、確実に錦織はポイントをモノにしている。
相手のセカンド・サービスと、ネットプレー。
勝負どころの判断、そして正確性が錦織のストロング・ポイントなのである。2試合続けて4時間以上戦い、なおこの集中力を発揮するのは並大抵のことではない。素晴らしい戦いだった。
さあ、ジョコビッジとの準決勝が待っている。
もう少し、ワクワクさせてもらおうじゃないか。