美穂-133
「麻由美さん…助けて～。モニターを見ていて勢いで、助っ人として山本さんの気を静めるつもりで、部屋に行くと電話しちゃったんです…」
『馬鹿だねっ！ …でも、仲間思いの良い子だね。私が必ず守ってあげる。部屋に入ったら山本さんからドアが見えない場所に行き、フェラを始めて気をそらせていて。その隙に、こっそり部屋潜り込むから…』
「はい…わかりました。麻由美さん、怖い…キスして…」
『ば～かっ、必ず守ってやるから、ガンバレょ…』
「…はい」
確かに、麻由美が美穂にキスをするために抱きしめた時は、ブルブルと震えていた。
尻をキツく掴まれてキスを交わしていると、呪縛がとけた様に美穂の震えが止まった。
『さあ、行きなさい』
微笑みながら「…はい」と、明るさまで取り戻した…
美穂は、ドアの前に立ち、ゆっくりとノックをした。
「先ほど電話した美穂です」
(ばかっ、ドアは声を通さないのに…)
静かに、ドアがあく。
美穂は、ドアが開くと深々と頭を下げた姿勢になっている。
『もしかして、ステージの逆の場所に居た娘だね』
「はい、美穂と申します」
山本の左手は部屋の中に向けられ、右手がドアノブを離し、美穂にさしのばされ、腰にあてがわれた…
つづく
