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茉莉-40

『急いでるみたいなんだ。早くっ』


せかされて、茉莉は、しかたなくそのまま部長室に向かった。


「失礼します。桜井です」


「ああ。桜井君。まぁ、かけて」


茉莉は、竹内に促されて、応接用のイスに座る。


「急ぎの用だとか?なんでしょう?」


『急ぎって言うほどのことでもないんだが、資料室に一番よく出入りしているのは君だよねぇ』


「はっ、はい。たぶん…」


ドキっとしたが、冷静を装って答えた。


『実は、先日、掃除のおばちゃんから資料室でタバコの吸殻が落ちていたって報告があってね。どこも禁煙だが、特に資料室なんかで誰かが吸ってるとしたら、ちょっと問題なんでね』


(何のこと?わたしが疑われてる?)


「わたし、よく行きますが、わたしじゃないですよ。わたしタバコを吸いませんから」


『ごめん、ごめん。君だとは思ってない。ただ、そういう報告があったんで…、実は、監視カメラをつけたんだ』


(カメラ?…資料室に?えっ、まさか…、じゃぁ、さっきのわたしの…昨日の余韻のため、茉莉自身も驚くほど躰が刺激を欲しがり、極太バイブからの熱いうねりで乱れて…)

竹内は、茉莉を見つめながらビデオテープを再生し始めた。


(あっ、あの場所だ)


『おばちゃんがね、ここに落ちていたというんだ。よく見ると、なんか意図的に作った隠れ場所っていう感じがしないでもないだろ~』


竹内の声など茉莉の耳には入らない。

画面の中に女子社員が入ってきた。


(ああ、うそ…)


画面に映ったのは、まぎれもなくさっきバイブで、いつも以上に激しいオナニーを、しつくした自分だった。

カメラは、さっきオナニーをした自分の真正面にあった。


「部長、もう、止めてください」


茉莉は震える声で竹内にお願いした。


『君がねぇ、あんなことをするなんて、驚いたよ~』


茉莉には…絶望的なことばだ。こうして話している間も、画面には茉莉の恥ずかしい映像が流れている。

今まさに股間にバイブを挿入したところだ。茉莉は画面を見られない。


「部長、お願いです。止めてください」


うつむいたまま固まっている茉莉を見て、竹内は、再生を中止して、茉莉の横に座った。

竹内の手が茉莉の太股に乗る。びくっと茉莉の体が震え、脇に逃げるが、竹内の手は茉莉の太ももを放さない。


つづく

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