美穂-5
ホームの柱に寄りかかり、なんとか呼吸を整えてから、ようやく美穂は歩き出した。ふと後が気になって振り返ったが、それらしい男はいない。
男は、ついてきたりはしなかったようだ。美穂は少しほっとして改札口横のトイレに向かった。
「ちょっと、待って」
入ってきた女性が美穂の前に立ち、声をかけてきた。
声をかけられて初めて顔を見たが、やはり初対面だ。
美穂は警戒した。
『そのかっこで外に出るの?…お尻でてるわよ』
「えっ」
思わず手を後ろに回し、振り返った先に鏡があった。
鏡に映った自分の姿を見て、美穂は息が止まりそうになった。
スカートの後ろがまくれあがっている。お尻が半分以上露出している。
(いや!ずっとこんな格好だったの?)
スカートがまくれることはまれにある。恥ずかしいことだが、だれだって何度か経験のあることだろう。
でも、その下が裸のお尻だという経験をしたことがある人は、おそらくそうはいないに違いない。
しかも、見られた。しっかりと…。
今、目の前にいるこの女性に…。
美穂は、スカートを直し、お尻に手を当て、彼女の横をぬけてその場を逃げ出そうとした。
男は、ついてきたりはしなかったようだ。美穂は少しほっとして改札口横のトイレに向かった。
「ちょっと、待って」
入ってきた女性が美穂の前に立ち、声をかけてきた。
声をかけられて初めて顔を見たが、やはり初対面だ。
美穂は警戒した。
『そのかっこで外に出るの?…お尻でてるわよ』
「えっ」
思わず手を後ろに回し、振り返った先に鏡があった。
鏡に映った自分の姿を見て、美穂は息が止まりそうになった。
スカートの後ろがまくれあがっている。お尻が半分以上露出している。
(いや!ずっとこんな格好だったの?)
スカートがまくれることはまれにある。恥ずかしいことだが、だれだって何度か経験のあることだろう。
でも、その下が裸のお尻だという経験をしたことがある人は、おそらくそうはいないに違いない。
しかも、見られた。しっかりと…。
今、目の前にいるこの女性に…。
美穂は、スカートを直し、お尻に手を当て、彼女の横をぬけてその場を逃げ出そうとした。