茉莉-55
ここに着くまで、さっき入れられた玉子の様な大きさのローターが2つ肉壺の中で動かされ、悶えさせられていたので、どれだけの時間を、走ったか見当がまったくついていない。
車から降り、エレベーターに乗るまで目隠しをされたままの茉莉は、隣国の「拉致」を思い出して不安がつのるばかりであった。
唯一、エレベーターの床が絨毯の様な感触や静かさに、立派な造りの建物を想像し不安は少し和らいでいた。
目隠しを取られたのは、窓もない個室に入ってからだ。
部長と小野の他にもう1人男がいて…田嶋と紹介されたこの男が、しばらく茉莉を躾ると告げられた。
『田嶋です。車の中での悶える姿を車を運転しながら、観させて貰いましたよ』
(見えないと言えども、田嶋は気配をまったく気づかせなかった事で、威圧感を感じていた…引き締まった体格に、色黒、五分刈り、サングラス…2人とはまったく違っていた)
車から降り、エレベーターに乗るまで目隠しをされたままの茉莉は、隣国の「拉致」を思い出して不安がつのるばかりであった。
唯一、エレベーターの床が絨毯の様な感触や静かさに、立派な造りの建物を想像し不安は少し和らいでいた。
目隠しを取られたのは、窓もない個室に入ってからだ。
部長と小野の他にもう1人男がいて…田嶋と紹介されたこの男が、しばらく茉莉を躾ると告げられた。
『田嶋です。車の中での悶える姿を車を運転しながら、観させて貰いましたよ』
(見えないと言えども、田嶋は気配をまったく気づかせなかった事で、威圧感を感じていた…引き締まった体格に、色黒、五分刈り、サングラス…2人とはまったく違っていた)